明石大久保人工関節センター

リハビリテーション科

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リハビリテーション科では、医師の指示のもと、他職種のスタッフと連携して皆さまにリハビリテーションを提供しております。1日も早く自宅・職場・スポーツ活動及びその他余暇活動などへの復帰を目指し、健康で安寧な生活がおくれるよう、お手伝いさせて頂いております。

リハビリテーション室の広さ:300㎡

【 スタッフ紹介 】 2016年4月現在まで

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各員、スタッフは専門分野・知識を持って各自研鑚を重ねております。
他院と異なる点は様々ありますが、当院のスタッフは元大学・専門学校で教鞭をとっていた経験豊かなスタッフが在籍している他,自らが他医療施設で勉強会講師を務めており、互いに刺激し合い切磋琢磨しております。

リハビリテーションのイメージとは…「痛い・つらい・しんどい」とあるかもしれませんが、当科では、会話が弾み、楽しい雰囲気で行なっております。是非、お気軽にご相談下さい。
患者さんと笑顔になれるリハビリテーション科を目指してスタッフ一同頑張っております。

スタッフ数:理学療法士27名 作業療法士 4人 言語療法士 3人(非常勤含む)

理学療法士:中居 直輝

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【手術される患者様へ】
初めて手術を受けられる方は、不安が募り緊張されている方が多いかと思います。当院では手術前評価を行っており、手術を受ける患者様の現状を把握し、手術前から術後早期回復に向けた指導や、術後のオリエンテーションなどを行っています。手術前から関わらせて頂く事により、患者様の手術やリハビリテーションへの不安を少しでも取り除くことができればと思っております。
また、手術後の入院リハビリテーションにおいては担当医・看護師・作業療法士・ソーシャルワーカーと連携を図り、患者様の退院後の新たな一歩へ力添えが出来るように努めています。

理学療法士:村岡 泰斗

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【リハビリテーションを受ける患者様へ】
人工関節術後のリハビリテーションは、理学療法士がひとりひとりについて十分に評価し、それぞれの目標に向けて適切なプログラムを作成していきます。これらのプログラムを実施することで、歩行能力や日常動作を改善し、毎日を快適に生活して頂くことがリハビリテーションの目標です。
当院では、患者様に不安なく退院して頂けるように、退院前訪問による住環境チェックを実施しております。また退院後の外来リハビリテーションや術後定期評価なども実施しており、自宅に帰ってからも安心して生活して頂く体制が整っています。

人工関節の手術を受けられる患者様へ

術前後のリハビリテーションについて

入院前の外来受診時に、術後のリハビリテーションが円滑に行えるように、入院前の検査と伴にリハビリテーション科にて術前評価の予約を行っています。
術前評価では、術後リハビリテーションにおける注意点・自主訓練の内容等を説明させて頂きます。また当院ではクリニカルパス(治療計画表)を作成し、術前評価で患側の運動時痛の程度や10m歩行速度を評価・計測することで経過観察の判断材料として活用させて頂きます。クリニカルパスはあくまでも基準として使用し、個人の状態に合わせたリハビリテーションの提供を心掛けています。

運動指導内容

変形性膝・股関節症は、姿勢不良による慢性的なストレスが関節に対して加わり引き起こされます。そこで、術後の人工関節に対するストレス軽減を図り、過度な摩耗を予防するために、関節に負担のかからない姿勢や筋力の獲得がとても重要になってきます。
一つの例ですが、術前から比較的取り入れやすく転倒リスクがない腹式呼吸で体幹筋を鍛える事は大変有効です。

人工関節置換術後リハビリテーションの目的

①術後の腫張・熱感の管理及び、癒着・拘縮予防
②全身状態に合わせて早期離床
③隣接関節や体幹との協調性を考慮した運動療法
④日常的な姿勢の確認・日常生活動作の指導


人工関節置換術術後の患者様に対して当院が行っているリハビリテーションの内容を各術式別に一部紹介させて頂きます。

人工膝関節全置換術(TKA)

人工膝関節全置換術(TKA)の簡易クリニカルパス

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手術翌日から腫張・熱感管理を行う為に、クーリングシステムや氷嚢を当てアイシングを行います。
また、足はクッションなどを使用し、心臓より挙上させます。
弾性包帯を使用することにより、早期の腫張改善・深部静脈血栓症予防に有効です。

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腫脹管理:足首を痛みがない範囲で、上下にしっかりと動かします。

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人工膝関節全置換術(TKA)の自主訓練の一例

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ボールを挟みながら運動を行う事で、鍛えにくい太ももの内側を刺激できます。

reha-image_joint_11写真:担当療法士と共に歩行練習を行います。

手術後、1~2日目には、ベッドから起きて車椅子でトイレに行きます。
人工関節全置換術では術側への荷重制限はなく、状態に合わせて歩行を行います。
早ければ術後2~3日目には平行棒内歩行練習を開始します。

人工股関節全置換術(THA)

人工股関節全置換術(THA)の簡易クリニカルパス

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人工股関節全置換術(THA)の自主訓練の一例

スリングを利用した股関節外転運動

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早期から股関節筋に対して低負荷の運動を行い、循環改善や筋力低下を防ぐ事が出来ます。

スライディングシートを利用した股関節外転運動

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スライディングシートを利用した膝関節屈曲・股関節屈曲運動

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スリングの無い所では、スライディングシートを使用することによって摩擦抵抗を減らし、低負荷の運動を行います。
また、家庭ではビニールシートを踵に着用することで同上の運動を行えます。

担当療法士とのリハビリテーション

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個別リハビリテーションとして術後の疼痛・腫脹軽減を目的に個人の状態に合わせたリハビリテーションを提供させて頂きます。また、退院後も当院外来リハビリ(午前診・夜間診)にて対応させて頂きますので、早期退院でも安心して通院してください。

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人工関節全置換術では平地歩行が可能となった後は、階段昇降の練習を行います。
早ければ術後2週間程度で階段昇降の練習を開始します。

【日常生活指導】

日常生活における人工股関節全置換術(THA)の注意点
靴下着脱

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術式にもよって違いはありますが、過度な股関節屈曲・内転・内旋の複合的な運動(動作)は、脱臼する可能性があります。当院ではソックスエイドなどの福祉用具の使用方法を作業療法士と練習を行ってから退院して頂いております。

移乗動作

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移乗動作時に軸足を術側にして回旋ストレスを与えると、脱臼や人工関節の緩みを生じる可能性が高くなります。しっかりと踏みかえてから、移乗するように心掛けましょう。