麻酔科・ペインクリニック

麻酔科

麻酔科では各科の全身麻酔・硬膜外麻酔・脊髄くも膜下麻酔・伝達麻酔を担当しています。

【 業務内容 】
・術前診察
これまでの病歴や家族歴を確認し、最適な麻酔法を提案します。
近年、高齢化が進み合併症を多く持っている患者様が増えていますが、各科の先生方と協力し最適な術前・術後管理を行っております。

・術中管理
最適で安全な麻酔を行うため、最新の麻酔薬・モニターを備えています。

・術後回診
持続硬膜外麻酔やPCA(自己調節鎮痛法)等を用い、積極的に術後疼痛管理を行っています。

【 麻酔関連設備 】

ペインクリニック外来について

腰下肢痛(脊椎関連、虚血性血管病変)、上肢痛(頸椎関連、肩関節、手外科関連)、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、顎関節症、各種CRPS、癌性痛等が当科の対象疾患です。
神経ブロック、各種鎮痛薬、漢方薬などで対処し、慢性疼痛への麻薬の使用も適応を厳しく考慮しつつ対応しております。

慢性疼痛は神経障害の後に出現する難治性の痛みです。急性疼痛の延長上にありますが、機序が複雑で単一ではありません。アメリカでは痛みによる社会的経済的損失が問題にされ、「痛みの10年」が制定され、この間に痛みの中枢レベルでの研究は格段に進歩しました。
日本でも高齢者の増加に伴い、ペインクリニックも慢性疼痛に苦しむ患者さんのQOLを維持・向上させることが求められています。それに伴い神経ブロックを主体とした治療から、慢性疼痛に対する種々の内服薬治療へと時代が変わってきつつあります。痛みをとる為の神経ブロックも低侵襲、放射線下からエコーガイド下へと被曝も少ない方法へと変わってきています。

癌性痛は近年使用できる麻薬製剤が増加して、疼痛コントロールも良好に行えています。しかし麻薬が効きにくい痛み・神経ブロックが非常に効果的な痛みもあります。患者さんのQOLを考えると色々なアプローチが出来るのが強みです。
当院でも麻酔科ペインクリニック外来を週4回行っております。関連各科も揃い、連携しつつ入院でも対応が出来、診察・治療を行えるのが利点です。

【 施設認定につきまして 】
当院麻酔科は、2015年より常勤麻酔科指導医が2名在籍となり、高度の麻酔管理システムを配備し、日本麻酔科学会麻酔科認定病院及び日本ペインクリニック学会専門医のいる日本ペインクリニック学会指定研修病院となっております。

【 ペインクリニックとは 】
・痛み(ペイン)を診療(クリニック)すること。
・痛みを緩和し、ADLの上昇、QOLの向上を図る。
・痛みと付き合う方法を患者とともに考える。

【 治療の流れ 】
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【 神経ブロックって一瞬痛みをとるだけでしょ? 】
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【 ブロックの種類 】
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医師紹介

  • 裏辻 悠子
    裏辻 悠子(麻酔科部長)
    【卒業年度】
    昭和54年
    【専門領域】
    局所麻酔薬薬理作用 慢性疼痛管理 循環作動薬 循環管理
    【認定医・専門医等】
    日本麻酔科学会 指導医 専門医
    日本ペインクリニック学会認定医
    麻酔科標榜医
    【患者様へのメッセージ】
    手術に関しては安全で快適な麻酔を、ペインクリニックに関しては患者様と信頼関係を築いて痛みと付き合える方法を考えたいと思います。
  • 井谷 基
    井谷 基(手術センター長)
    【卒業年度】
    平成14年
    【専門領域】
    麻酔
    【認定医・専門医等】
    日本専門医機構 麻酔科専門医
    日本麻酔科学会 指導医
    日本ペインクリニック学会 専門医
    日本慢性疼痛学会 専門医
    【患者様へのメッセージ】
    手術を受けられる事で心配なこと・不安なことが色いろあると思います。しかし近年、薬剤や器具の進歩により、非常に安全性が高まっております。更に、手術を受けられた多くの患者様から ”もう終わったの?” ”思ってたよりとっても楽でした” と言っていただいております。

    また、怪我や持病などで、続く痛みをお持ちの方は麻酔科外来にお越しください。
    神経ブロックや鎮痛薬の調節で日々の生活を楽に過ごせるようにするお手伝いをさせていただきます。

  • 金子 宏美
    金子 宏美
    【卒業年度】
    平成21年
    【専門領域】
    麻酔
    【認定医・専門医等】
    日本麻酔科学会専門医
    【患者様へのメッセージ】
    主に手術麻酔を担当させていただきます。
    手術麻酔は患者様を手術の苦痛から守り、無事に安全に手術を終えることを目的としています。患者様ひとりひとりの視点に立ち、気持ちに寄り添った麻酔診療ができるように努めてまいりたいと思います。