人工膝関節置換術とは？

　ひざのつらい痛みや変形には手術療法を用いる場合があります。代表的な人工膝関節置換術は、疾患により変形した膝関節の表面と取り除いて人工関節に置き換える手術です。

▲人工膝関節置換術の流れ

▲全部変えるか、一部変えるか
膝関節表面全部を人工関節に置き換える
「人工膝関節全置換術」と膝関節表面の
一部を人工関節に置き換える「人工膝関節
単類置換術」があります

膝関節の痛みや変形の原因となる主な疾患

変形性膝関節症

▲変形性質関節症のレントゲン写真

　加齢やケガに伴い軟骨が擦り減っていき時間とともに進行していくと、軟骨の下の骨もすり減ってきます。その結果、関節の表面がデコボコになり滑らかな動きが阻害され、生じた炎症から痛みが出てきます。

▲術前

▲TKA術後

▲術前

▲TKA術後

転用元；変形性膝関節症説明ツールアプリ

転用元；変形性膝関節症説明ツールアプリ

関節リウマチ

▲X線写真

　指、手関節、肘、膝、股関節、足関節など全身の関節内にある滑膜が炎症を起こすことにより、放出された化学物質が関節の軟骨や骨を破壊し、痛みや腫れを引き起こす疾患です。初期症状は関節炎に伴う腫れと痛みですが、進行すると関節の軟骨やその下の骨が破壊され、関節の亜脱臼や変形につながります。

大腿骨内顆骨壊死

　大腿骨顆部の骨髄（こつずい）にはその場所を栄養する血行路が限定されるという特性が関与していると考えられています。ステロイドの連用に続発する場合もありますが、明らかな原因がなく発症する場合もあり特発性（とくはつせい）と呼ばれます。特発性は60歳以上の女性に多く発生し、高齢で骨が弱くなっているところに力が加わり、軽微な骨折がおこっていることが原因とも考えられています。しかしその詳細は未だ不明です。初期にはMRIじゃないと診断がつかないこともあり、時には激しい夜間痛を伴うこともあります。

▲X線写真

▲MRI画像